トリコチロマニア 101

トリコチロマニア自助グループのブログです。旧ブログは"ひとりじゃないよ"です。 email: trichotillomania.japan@gmail.com

抜毛症とは、難治性(読み:なんじせい or なんちせい)の現象


難治(なんじ・なんち)とは、
① 病気がなおりにくいこと。なんち。 「 -の病やまい
② 治めにくいこと。治まりにくいこと。
③ むずかしいこと。難儀。難題。 「かれといひ是といひ、かたがた-の様に候/平家 1」
大辞林 第三版より)

抜毛症が、難治性であることを、
人によっては、すでにご存知のかたもいらっしゃると思いますし、
難治性という観点は持ってなかった!全然知らなかった!というかたもいらっしゃるかもしれません。

抜毛症を含む嗜癖はすべて難治性です。

抜毛行為を、
1年やめられない、
3年やめられない、
5年やめられない、
10年やめられない
というのはつまり難治性ということで、同意いただけるかと思います。

風邪だったら、長引いても10日くらいですよね。
いくらひどい場合においても、38度が15日間連続で続くことはありません。
(つまり、風邪と抜毛症は、同列・同類のものとして考えることはできない。全く別のもの、ということになります。だから、厳密にいうと、風邪は病気だが、抜毛症はどうやら病気ってカテゴリーに入らないらしい、、、というイメージまでもっていただけると本望♡)

まったく治っていない人が、抜毛症のみんなを助けたいという。。。
あるあるのパターンなのですが、抜毛症界隈に限らず、そういう人はけっこういます。
言ってる人も、騙される側も、危ういなーと、心の底から思います。
そういう人たちの言うことって、耳心地だけはいいですからね。

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アル中は遠くにありて思うものです。
山にかかる雲と同じで、その中にいる人には、なかなか気づくことができません。
一度、雲の外に出てみないと、視界が確保できないからです。
私の告白が、雲の中で苦しんでいる仲間にとっての蜘蛛の糸みたいなものになったら良いなと思っています。
まあ、私はお釈迦さまではないわけですが。
上を向いてアルコール 「元アル中」コラムニストの告白 の序章より抜粋)

アル中抜毛症置き換えていただければと思います。
難治性であることは重々わかっているつもりなので、神視点で、みんなを救いたいなんてこと、とてもじゃないけど言えませんが、同じ症状の人同志でつながるのもいいと思います(オンラインじゃなくやっぱオフ会ですね)。自助グループの成果はすでに証明されているので。(私もたまに集まってますので、ぜひご参加を~)

抜毛行為まっただなかのことを「雲の中にいる」と言うのはわかりやすい表現ですね。
暗中模索というとストレートすぎるのかなぁ?

ぶっちゃけ、
他の人のことよりも、まず自分だけは、この雲の中から脱け出してやる、くらいでもいいかもしれません。
「そんなの自分勝手じゃないですかー!私は、抜毛症のみんなと一緒に治りたいんです!」と、もしかして本気で思っているんですか?偽善者っぷりが甚だしいですね。かなりヤバいやつですよーそれ。もし本気でそう思っているのなら、抜毛症を治す前に、ご自身のその偽善っぷりをどうにかしたほうがいいと思います。自分のことを偽善抜きで真剣に考えるのって、けっこう大変なんで。。。

自分だけが脱け出すことを考えるんだ!と言いましたが、安易に病院に行けとも、薬を飲めとも、言っているわけではありません。雲の中にいる人って、まぁね、めちゃくちゃ安易になりがちなのです。ここも要注意です。思考のパターンがかなりやばくなってしまうの。
難治性の現象を治すには、早くて3年。人によっては10年スパンくらいで脱け出てやる……くらいに考えることも大事と信田先生も仰っていました。焦るな!ということですね。なにせ難治性なので。今日1冊の小説を読むとか、今日1本の映画を観るとか、そういうところから始めるんですよ。なにせあしかけ10年で治そうとするわけなので。地味な作業です。今、振り返ると、私はその極めて地味な作業の積み重ねで、雲の中から脱け出たような気がします。